新米ママと、ときどきオトン。

未年うまれのむすめを育てる新米ママと、その夫がときどき登場する子育てブログです。

『やがて人生は次のコーナーに差し掛かって』子育てをしながらceroの「ロープウェー」を聴いて

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こんばんは、新米ママのtononecoです。音楽を聴くことが好きなのですが、ここ数年は最近のヒットソングや流れにはめっきり疎くなっていてます。新しい音楽の開拓もしたいのですがなかなか難しく、たまたま見つけた数少ないお気に入りのアーティストの楽曲を、宝物的に愛でながら聴いている感じです。
今日はここ数年お気に入りのceroというアーティストの新しいシングルを聴いて、今の自分と重ねて思ったことを書きたいと思います。

人生は次のコーナーに差し掛かって

cero

「cero」は04年結成の3人編成のポップバンドです。わたしの印象ではシティポップの今の流れの先駆け的バンドといった感じ。洋楽的な音に日本語の歌詞が巧みに乗っていたり、いろいろ実験的な言葉や音の響きが面白かったり。さまざまな音楽イベントにも、今では引っ張りだこのようですね。余談ですが、事務所はおととしまで星野源が在籍していた「カクバリズム」です。

「ロープウェー」

そんな彼らのニューシングル「街の報せ」の中の2番目の楽曲「ロープウェー」の歌詞を聴いて、はっとしました。
最初は、いつもよりもだいぶ低めなボーカルのキーが気になって、でも綺麗だなぁと思いながら聴いていたのですが、繰り返される「人生は次のコーナーに」というフレーズが、ふとわたしの今に重なるように思ったのです。
そう思ったら止まらなくなり、なんだか感動して涙が滲みました。
仕事の帰り道、子どもを保育園に迎えに行くその途中。冬の寒さともうすぐに暗くなろうとしている辺りの情景。体は多少疲れているけれどむすめに早く会いたくて足取りは決して重くない。そんな事が日常になるなんてつい数年前には思いもしなかったこと。
あぁ、わたしは人生のひとつのコーナーに差し掛かっているんだな…と思ったのです。

ひとりだった頃の自分とは確実にちがう今

むすめはもうすぐ2歳になりますが、今まで育児をしてきてまだまだ自分が半人前だなと思うことばかりです。
まだ身軽だった頃のことにすぐ思いを馳せてみたり、たまには解放してくれ!なんて思ってしまったり。
でもわたしと夫からうまれた存在がある限り、もうあの頃には戻らないのです。何事もなく順当に行けば一生死ぬまで。そしてそれは間違いようもなく、すばらしいことです。
でも子どもをうんだ瞬間から意識まで完全に親として切り替わるわけではなく、今はまだ過渡期かなと思うのです。まさに今「次のコーナーに差し掛かって」いて、むすめとともに生きる中でたくさん学んで失敗しながら、その「次のコーナー」をいつの間にか曲がりきっている、という日がくる。
なにが言いたいかというと、まだまだ未熟な自分の今と、迷いながら、でもきっと順当に親と子になっていくこれからのわたしたち家族の像に思いを馳せたという感じです。ぼやっとしてますが、この曲を聴きながらそんなような事を考えて、バカみたいですが感動していました。人生ってすばらしいですね。

「cero」高城晶平さんも子育て世代ということ

この曲についてさらにつっこんで知りたくなり、ceroの中心メンバーである高城晶平さんのインタビューなどを読みました。
2、3年ほど前からceroというアーティストが好きで楽曲をチェックしてはいたのですが、その人となりについてはあまり知りませんでした。知っていたのは、同年代であることくらい。
インタビューを読んでいると、ちょうどむすめと同じか少し月齢が低いくらいのむすこさんがいるということで、偶然かもしれませんが、なんだか腑に落ちたのでした。
保育園でのお子さんの様子を微笑ましく語ったりしていて、おんなじだなぁと。あぁ、この人も次のコーナーに差し掛かっているのかなと。そして、このニューシングルのタイトルでもある一曲目「街の報せ」は歌詞は、他のメンバーが高城さんのむすこさんがうまれる前日に書いたという祝福の歌だそうです。

幻想的なジャケット写真

ちなみに、ジャケットの写真が「ロープウェー」という楽曲の着想のもとになった作品ということです。とても幻想的で不思議な写真。いや、見る人によってはすこし不気味にうつるかも。でもそういう意味でも印象的なモノクロ写真です。

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1970年代、滝本淳助さんという写真家の作品
今回のシングルはすこし大人っぽい作品になってますが、おしゃれで冬の感じの音がおすすめです。そしてひとによってはすこしだけ、自分の人生や子育てのことに照らし合わせて聴くことができるかもしれません。

「街の報せ」

ここまで書いておいて、すみません。「ロープウェー」のミュージックビデオがみつからず…。かわりにタイトル曲を。気になった方はぜひ音楽配信サービスのサイトで視聴してみてください!

わたしの「cero」おすすめ曲

さらっとご紹介します。

Orphans

青春ぽいです。ちょっと背伸びをしていて、でも爽やか。初夏の頃の真夜中の背徳感を思わせる、この曲に過ぎた頃へ憧れを抱きます。

Summer Soul

夏っぽい。わたしの中では、真心ブラザーズの「サマーヌード」、スチャダラの「サマージャム'95」に次ぐ夏ソングだと思ってます。夏が恋しい!(夏嫌いですが)

マウンテンマウンテン

シティポップ的おしゃれな曲の多いceroですが、かつ子どもに受けそうな曲もあります。実際うちのむすめはこの曲でノリノリです。

Contemporary Tokyo Cruise

野外フェスなどで聴いたら多幸感かぎりないだろうな~という一曲です!とても好き。ピアノもボーカルのメロディも綺麗です。

自分の未熟さと若さへのモラトリアムと、これから子どもとともに歩む人生への不安と希望についての雑文でした。
なんだかやっぱり自分が人生をどんどんと歩み進めていく中で、聴く音楽もその響き方も変わっていくのだなと思いました。いま聴こうと思うアーティストも、自分同年代かそれ以上のひとのものを好んでいるかな。そうそう、最近では宇多田ヒカルさんが、ここにきてより一層素晴らしいと思いました。
これからも音楽にはお世話になっていくんだろうなと、そんなことを考えたのでした。