新米ママにもちょっと生きずらいなと思っているひとにもおすすめな漫画家「田房永子」
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こんばんは、油断するとネガティブ思考になってしまう新米ママのtononecoです。今日はわたしが今大注目している、漫画家の田房永子さんについてです。
「新米ママ」と「生きずらいと思っているひと」、振り幅がでかすぎるかなとも思いますが、本当にいろんなひとがこの作家さんの作品に触れてほしいなと思っています。
ノンフィクション漫画家、という言い方で合っているのかはわかりませんが、田房さんは自分の体験をもとにし、気づきや提案、時に警鐘をこの方なりのやり方で示されています。
一年ほど前に初めて作品を読んだ、ファンとしては新参者のわたしですが、田房さんは一体どれだけのひとを救うのだろう、と憧れにも似た気持ちでこの作家さんに注目しています。
今回は「ママだって、人間」と「キレるわたしをやめたい〜夫をグーでなぐるのをやめるまで〜」の2つの作品について紹介します。
漫画家「田房永子」さんについて
おもに田房さんの作品で特徴的なことは、作家本人と実母との関係を軸に生じた実体験を綴っているところです。このお母さんがいわゆる「毒親」というやつで…。実母に「支配」されていた過去の自分の状態、そこから抜け出した経験、自身の変化など、かなり客観的に具体的に描いています。
おすすめの2作品を紹介
「ママだって、人間」
これは数年前にむすめさんを出産された田房さんの、妊娠期から出産、産後までの一連の体験をかなり赤裸々に描いています。Amazonの解説文を引用すると、
タブーなし、修正なし、待ったなしの、一線を超えた出産育児コミックエッセイ登場!
ですから、かなり刺激的でもあります。
でも本当に、妊娠した瞬間からそれまではただのひとりの女性だったのが、なぜ「ママ」「母親」「お母さん」という薄いベールに包まれたがごとく、なんとなく神聖な存在として見られるのか。ここでいう「なんとなく神聖な」とは、性的なものを遠ざけるような、溢れ出るのは母性でなくてはならないような、そんな強制されたイメージ。そこに田房さんはひとり斬り込んでいっています。自分が感じた違和感に、とても真摯に向き合って自身の身の振り方を選択している。そして、そうする権利を高らかに叫んでいます。
- つわりは母性でなんとかなるって言われても…
- 妊婦したら、乳首の感度が1000倍に!?
- 妊娠中のセックスには意外なアレが大活躍!
- 妊娠を実母に教えないってアリですか?
- 出産はホントに「痛い」ものなの?
- 出産直後にママを襲う絶望感って…?
- ママ友カーストのサバイブ術
- 出産後、とにかく夫がイヤになる
- ベビーカー論争のすごいプレッシャー
- 誰にも言えない母乳の悩み …etc
(Amazonの解説より)
関連作品
母乳がいいって絶対ですか?
また、ネットではこのコマ↑が有名なようです。独り歩きしているのを見たことあります。笑
「キレるわたしをやめたい〜夫をグーでなぐるのをやめるまで〜」
キレる私をやめたい~夫をグーで殴る妻をやめるまで~ (BAMBOO ESSAY SELECTION)
田房さん自身、対外的にはとても温厚で気を使える方なのに、母親や夫に対してだけは「キレてしまう」という悩みを長年抱えていたそうです。そしてその最中には「あ、床が汚れちゃう…」とか「またなにやってんだろ」など、かなり客観的なもうひとりの自分もいるようで…。まさに止められない、「キレてしまう」状況。
これも、母親のマイワールドにわけもわからず引きずりこまれていた幼少の頃より続く体験に起因していたのです。大人になってから、これまでそんな環境が当たり前すぎて、マヒしてしまっていた感覚を自ら取り戻していく作業は並大抵ではなかっただろうなと思います。
そしてそのことに思い当たり、自信を見つめ直すこと、そのトレーニングをつづけることで、今まで制御不能だった「キレる」自分がまったく出なくなったということです。
- 頭に血がのぼってヒステリーをおこす
- 後先考えずに物を投げたり、破壊したりしてしまう
- 泣き叫んでわめき散らしてしまう
- つかみかかったり、ビンタや肩パンチをしてしまう
- 思わず子供を叩いてしまう
- イライラして暴言を吐いてしまう
- 怒りが抑えきれず、裸足で外に飛び出したことがある
(Amazonの解説より)
わたしは正直ここまで自分が制御不能になった経験はありませんが、この本からは「自分のこころと向き合う」ということが、思った以上に大切ということを学びました。
田房さんの「キレる」ほど激しいものでなくとも、自身ではどうにもできないようなおかしな癖や、わけのわからない弱点がわたしにもあります。それも紐解いていけば何かそれに起因する経験があり、今でも何かがトリガーになってそれを誘発している。そこに辿りつくため、徹底的に自分に向き合うこと。自分を無視してしまわないことの大切さを示しているように思います。わたしも丁寧に、その作業をしていけたらいいなと。
すこし話がズレますが、田房さんの作品中のおもしろいところについて。作家本人が抱えている問題の解決を求めいろいろと模索するのですが、不完全燃焼な部分、また失敗に終わった体験ですらそのまま作中に描いているのです。まったくスムーズにいかないところが、まさにノンフィクション。
親として、反面教師的な見方もできる
「毒親」である実母の描き方も、とても客観的かつ説明的です。しかも漫画なので図説で視覚的に見ることができるので、とてもわかりやすいです。
田房さんの作品から学べることはもうひとつあり、それは親としての自分から、反面教師的にこの「毒親」を見ることです。ぱっと見「いやいやいや、こんな母親なかなかいないでしょ」という感じなのですが、外からは見えない家族間の人間関係の中では、ひょっとしたら割といるんじゃないかな…というお母さんなのです。(つまり外では常識人。外面は良いような。)ちょっとした落とし穴で、自分の子どもを自分の世界に巻き込んでしまう。親という圧倒的なチカラ、影響力をもってして、自分でも意識せず支配してしまうものだから、子どもはひとたまりもないという。最悪なパターンですが、わたしも気をつけなければこの「毒親」のような影響力をむすめに持ってしまう可能性があるな、と気付かされました。
気になった方はまずはツイッターをフォローしてみてください
わたしは普段ぼんやり生きているので、あまり「世間に問題定義!」っていう感じでもなく流されがちな生き方なのですが、田房さんは自分の感じる違和感を逃さずキャッチし、それに真摯に対峙しているなあと思います。違和感を抱えたままではその重みに縮こまっているばかりだけれど、ちょっと気づけたら世界が変わる…そんな経験を身をもって体験しているからこそでしょう。
ツイッターで気付かされる
わたしは、作品を読んでからツイッターをフォローをしはじめました。ネット上のインタビューやオンラインで読める作品もありツイッターから知ることもできますし、田房さんはフォロワーさんとのやりとりでも丁寧に自分の意見を発信されています。
なにより自分のTLに田房さんのツイートが日常的に流れることで、わたしがぼんやりしているその隙にも、警鐘をならしまくっているつぶやきが目を覚まさせてくれるような気持ちになります。
田房永子(@tabusa)
ということで、自己啓発本ともまた違うのですが、親として女性として、日常を生きる上でのヒントをくれる漫画家「田房永子」さんの作品のご紹介でした。
ブログ「むだにびっくり!」
http://mudani.seesaa.net/s/